おはようございます。ASAHI PAINT代表の池田です。
最近は台風がありましたが、皆様のお家に影響はなかったでしょうか?外壁は日頃からの雨、風、日光などで傷んでいってしまいます。外壁塗装をまだ、されたことのないお宅は、外壁を守るコーティングがされていないため、外壁塗装をされたお宅より、水を吸い込んでしまい、傷みの原因になってしまう場合があります。
☝水を吸い込みすぎてしまうと、内側から剥がれボロボロになってしまいます。一度、剥がれてしまうとそこからどんどん状況が悪化してしまうので、早めに対策を考える必要があります。早めに対策を行えば、補修や最悪の場合のボードの張替えの費用を抑えることもできますし、外壁がキレイな形を保ったまま塗装できます。外壁にコケや汚れが付き始めたら塗り替えを考え始めてもいいでしょう。外壁の劣化症状については、別で解説させていただきます。
塗り替えを考え始めたものの、どんな性能の塗料があるのかわからない、耐久年数はどれくらいなのか?、コストパフォーマンスの良い塗料を知りたいなど、様々な疑問が浮かぶかと思います。今回は塗料のグレード・耐久年数について解説していきます。
塗料選びは、外壁塗装を行ううえで、業者選び、色選び、塗料選び、と重要な要素になってきます。塗料には代表的な種類だけで9種類存在します。その種類の中でも様々な製品が販売されています。外壁塗装を依頼した際に、業者のオススメされた塗料がお客様の求めている物とは限りませんので、おおまかな塗料の性質を知り、塗料のグレードを選べるようになると、納得いく外壁塗装に繋がります。ただし、どれだけ性能の良い塗料を使用しても、手抜き工事や、お家に合った施工がされていなければ、塗料の性能は発揮されませんので注意が必要です。何度も言っていますが、とにかく業者選びが大切です。
外壁塗装の塗料の種類と耐久年数
アクリル塗料
・耐久年数
3~5年
・代表的な塗料
オーデグロス(日本ペイント)
アレスアクアグロス(関西ペイント)
ウレタン塗料
・耐久年数
5~8年
・代表的な塗料
クリーンマイルドウレタン(エスケー化研)
ファインウレタン(日本ペイント)
シリコン塗料
・耐久年数
8~12年
・代表的な塗料
ファインシリコンフレッシュ(日本ペイント)
クリーンマイルドシリコン(エスケー化研)
セラMシリコン2(関西ペイント)
ラジカル塗料
・耐久年数
8~15年
・代表的な塗料
パーフェクトトップ(日本ペイント)
エスケープレミアムシリコン(エスケー化研)
アレスダイナミックTOP(関西ペイント)
フッ素塗料
・耐久年数
12~18年
・代表的な塗料
ファイン4Fセラミック(日本ペイント)
クリーンマイルドフッソ(エスケー化研)
ルミステージ(AGCコーテック)
ナノテクノロジー塗料
・耐久年数
12~18年
・代表的な塗料
ナノコンポジットW防藻+(水谷ペイント)
ナノペイント(菊水化学工業)
セラミック塗料
・耐久年数
15~18年
・代表的な塗料
ガイナ(日進産業)
ニッペパーフェクトセラミックトップG(日本ペイント)
アトモス(アペティ)
光触媒塗料
・耐久年数
12~18年
・代表的な塗料
インテリアウォールVK-500(日本ペイント)
ピュアコート水性(ピアレックステクノロジーズ)
オプティマスホワイトペイント(オプティマス)
無機塗料
・耐久年数
15~20年
・代表的な塗料
アプラウドシェラスター(日本ペイント)
スーパーセラタイト(エスケー化研)
ムキフッソ(関西ペイント)
グラフにすると以下のようになります。※耐久年数が近いものは、まとめさせていただきました。
外壁塗装の塗料は、それぞれ耐久年数が異なります。お家が海沿いに建ってある場合や、住宅街、日の当たり方によって耐久年数は変わってきますのであくまで目安として考えましょう。耐久年数が短すぎると、工事の回数が多くなり、足場を数年おきに仮設することになりかねません。耐久年数が長すぎても、長い間お家の色はそのままになります。ですので、お客様の好みに合った塗料選択をする必要があります。耐久年数や塗料については、なんとなく理解していただけたでしょうか?選ぶと言っても塗料の性質が分からないと、選びづらいと思いますので、ここからは塗料の性質について解説します。
塗料の性質
アクリル塗料
アクリル樹脂が主成分で、重ね塗りしやすく、発色が良い特徴を持っています。費用がもっとも安価であるメリットがあります。
耐久年数が3~5年ですので、こまめに塗り替えをしなければいけないので、近年では住宅の外壁塗装で使用されることは、少なくなりました。
・塗装工事費用を抑えたい
・外壁の色をこまめに変えたい
というお考えの方に適した塗料です。
ウレタン塗料
ウレタン樹脂が主成分で、柔軟性が高く伸縮性に優れています。コンクリート、モルタル、木や金属など、さまざまな場所に塗装することが可能です。
密着性も高く剝がれにくい特徴もあります。
ですが、シリコン塗料との価格差がそれほどなくなったことから、使用される機会が少なくなりました。
・塗装工事費用を抑えたい
・ひび割れなどに強い塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
シリコン塗料
シリコン樹脂が主成分で、耐久性が高く、費用も安価なため、コストパフォーマンスの観点から人気の塗料になります。
ですが、塗膜が硬くなり、撥水性が高いので、密着させにくく重ね塗りには不向きと言われています。
注意点もあり、シリコン塗料は種類がたくさんあり耐久性や性能が低いものもありますので、含有料の高いものを選びましょう。業者に含有量の高い物を教えてもらいましょう。
・人気のある塗料を使用したい
・コストパフォーマンスが良い塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
ラジカル塗料
ラジカル制御という技術が用いられており、塗膜の劣化や変色を防ぎ、チョーキング現象を抑えることに優れている塗料です。
価格もシリコン塗料なみで、耐久性能はフッ素なみという特徴があります。
ですが、濃い色で塗装を希望している場合、思い通りにいかないことがあります。ラジカル塗料に含まれる「酸化チタン」は、白い顔料のため、濃色を作ることが難しくため、濃い色を選べない可能性もありますので、気を付けましょう。
・耐久性能に優れた塗料を使用したい
・コストパフォーマンスが良い塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
フッ素塗料
フッ素樹脂が主成分で、耐久性や耐汚染性に優れています。耐久年数は8~15年で、紫外線などから外壁を守ることができます。
汚れが落ちやすい性質もあり、雨の水で汚れを落としてくれます。
東京スカイツリーや六本木ヒルズなどにも使用されている塗料です。
ですが、高機能で長く持つ塗料なので、その分費用がかかります。
・塗り替え頻度を減らしたい
・とにかく長持ちする塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
ナノテクノロジー塗料
ナノテクノロジー塗料は主成分である樹脂をナノレベルまで小さくしています。最新技術を活用した新しいタイプの塗料です。無数の超微粒子が均一に分散していて、汚れの侵入をブロックし、雨で汚れを洗い流してくれます。耐久性があり汚れにも強い塗料です。
ですが、艶ありの塗料ではないので、艶ありで仕上げたい方にはオススメできません。
・外壁をマットな仕上がりにしたい
・汚れが付きにくく、耐久年数が長い、最新技術を活用した塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
セラミック塗料
セラミック塗料は主成分である砂や石、セラミックビーズなどの微粒子を含んで活用した塗料です。
セラミックは塗料のグレードには関係がなく、セラミック塗料とは、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料のどれかに配合されたものを指します。ベースとなる樹脂で耐久年数が変わってきますので注意が必要です。
「石材調」、「断熱・遮熱効果」、「低汚染性」といった特殊な効果を発揮してくれます。セラミック塗料を選べば、全部の効果を得られるわけではないので、セラミック塗料を選ぶ際は、事前に調べ、業者に相談しましょう。
・石材調の見た目になる塗料を使用したい
・断熱・遮熱効果のある塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
光触媒塗料
光触媒塗料は主成分である酸化チタンの性質を活かし、汚れを分解するセルフクリーニング効果を実感できる塗料です。耐久性も高く、空気中の汚れを除去する、空気清浄機能もあります。抗ウイルス性の物もあり、環境に優しい特徴があります。
ですが、全ての汚れに効果があるわけではありませし、太陽光(紫外線)を利用したセルフクリーニングなので、太陽光の当たりづらい場所や雨が当たらない場所は機能を発揮できない場合もあります。
色のバリエーションも少なく、費用が高めになってしまう傾向にあります。
・耐久性能に優れ防汚性が高い塗料を使用したい
・抗ウイルス性、空気清浄効果のある塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
無機塗料
無機塗料は石レンガ、ガラスなどを含まない無機物を主成分として配合した塗料で、劣化しにくい耐久性をもっています。無機物の紫外線で劣化しない特性を活かしながら、有機物を混ぜて使えるようにした塗料になります。カビやコケが繁殖しにくく、汚れも落ちやすくなっています。無機物ですので、燃えにくい特徴もあります。
ですが、耐久性も高く、無機物自体の価格が高いため、塗料の費用も高めになってしまいます。
・とにかく長持ちする塗料を使用したい
・低汚染、耐候性に優れた塗料を使用したい
というお考えの方に適した塗料です。
まとめ
外壁塗装の塗料の耐久年数、性質、種類について解説させていただきました。
塗料の性質を理解することで、どのグレードの塗料を使用したいか選びやすくなるとおもいます。塗料にもカタログがありますので、塗料の種類で紹介させていただいた物を調べてみて、実際にどのような効果があるのか見てみてください。それぞれ費用や性質が違いますので、お客様の理想に合う塗料を見つけてみてください。
専門的なことですので「業者に相談して決めたい」という方は、最初にも言いましたが業者選びが大切になります。
「まだやるかきめていないけど…」「こんな相談でも大丈夫かな?」などのご心配は不要です。
「HPを見たのですが…」とお気軽にお電話下さい。必要であればお家の無料点検も行っていますので、ご要望があればお申し付けください。
数あるサイトの中から最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。今回解説させていただいたことを参考に、納得いく外壁塗装になることを心より願っております。
次回、外壁塗装の塗り替えのサイン